鉱山ブログ

陶磁器の里、有田・波佐見に土橋セリサイトをご提案【その2】
2018年6月4日 | カテゴリー: 鉱山記事

有田・波佐見のお話の続きです。
前回の【その1】をご覧ください。

 

有田焼や波佐見焼といった陶磁器の原料となるのは、熊本県の天草諸島で採掘される天草陶石です。天草陶石は、陶磁器業界では最も著名なブランドで、有田や波佐見ではもちろん主力原料として使われてますし、京都の京焼・清水焼や東海地方の瀬戸・東濃地区でも広く利用されています。

 

その強力なブランドに対して、弊社の土橋陶石はどちらかといえば、知る人ぞ知るブランドで、一定の評価はいただいているのですが、あまり広く知られていません。そのため、肥前地区には今まで全く出荷したことがありませんでした。

 

できれば、肥前でも弊社の原料を使っていただきたい、と前から思っていたのですが、この度、波佐見町にある長崎県の窯業技術センター様にて、弊社の原料を精製したセリサイト(土橋セリサイト)を、肥前の焼き物に使えないかお試しいただく機会をいただきました。

 

波佐見町にある長崎県窯業技術センター

 

陶石は「水簸(すいひ)」という技術を使って精製します。
この時、肥前地区では、独特の製法として「スタンパーミル」という粉砕機を使って、時間をかけてゆっくりと粉砕します。粉砕というよりも、ウロコ状の形をした薄いセリサイトが何重にも重なっている粒子を、少しずつはがしていく要領で、超微粒のセリサイトに分割していく、といった粉砕方法です。

 

肥前独特の粉砕機「スタンパーミル」

 

今回、弊社の原料もスタンパーミルで粉砕し、微粉となった「土橋セリサイト」として各種試験を行っていただいてます。「土橋セリサイト」を、天草陶石やその他の原料と配合して陶磁器原料を作るのが今回の試験における1つの目的です。

 

現在、様々な試験が進行中ですが、今のところ、土橋セリサイトは肥前の陶磁器にも適しているとのことです。

 

また、陶磁器原料以外の使い方についても模索しています。スタンパーミルで長時間粉砕した土橋セリサイトは、微粒のサイズがナノクラスにまで小さくなるようです。

 

ナノというのは、小ささのサイズを表す言葉で、メートルでいえば、1ナノメートル(nm)は1メートルの10億分の1を表します。このレベルまで超微粒にすると、物質によっては大きな粒子の際とは違った独特の特性を示すことがあり、さまざまな研究開発が行われています。こうした超微小の世界における技術全般について、一般的にナノテクノロジーと呼ばれています。

 

ナノテクノロジーの新素材として、土橋セリサイトが使われることが今後あるかもしれません。ちょっと夢が広がりますね。

 

有田・波佐見のある肥前地区は、近くに嬉野温泉や佐世保の軍港のほか、古くからのキリスト教会が点在していたり、お魚がおいしかったりと、観光には最適です。できれば、肥前に定期的な出荷先ができて毎年営業で訪問したいと思っています。大変期待しています!

 

連休の時期だと、波佐見では陶器まつりがありますよ!